モラハラ

病気が見つかり夫に見捨てられた私【13話】

 

メイサ

「はああ!?」

 

慰謝料という言葉に、

メイサはいきり立った。

一方の元夫は諦めモード突入。

 

タケヒサ

「あー、うん。

じゃあ退院祝い?

快気祝いってことで

払ってやるよ。

 

それで俺とお前との縁は

切れるんだしな。安いもんだ」

 

メイサ

「なんでよ!?

もうちょっと

抵抗するとかないわけ!?」

 

「だから私は

しばらく生きますって。

なのでお金は無駄に

なりません。

ということで、お支払い

よろしくです。

この男にそんな価値が

あるかわからないけど(笑)」

 

メイサ

「イヤだよ!

これから死ぬ人にお金

払うなんて!無駄じゃん」

 

タケヒサ

「この状況をひっくり

返すなんて無理だろ。

慰謝料さえ払えばそれで

終わりってコイツも言って

るんだし、それでいいじゃん」

 

「だから私は

しばらく生きますって。

なのでお金は無駄に

なりません。

ということで、お支払い

よろしくです。

この男にそんな価値が

あるかわからないけど(笑)」

 

タケヒサ

「おいおい、

仮にも元亭主を

ディスりすぎだって~」

 

なぜか私の言葉に大笑いする

元夫。そんな夫の様子に

メイサの目が吊り上がる。

 

メイサ

「ざっけんなよ!?

てめぇが絶対に

バレねぇっつったんだろうが!

おめぇのせいで、

アタシが余計な金を払う羽目に

なったじゃねーか!」

 

メイサの怒りの矛先は

私ではなく完全に元夫に

向いていた。

 

舌を巻きながらの罵声は、

かなりの迫力だった。