私
「ちょっと、なんで
そんなこと聞くの?」
ヒロヤ
「いやぁ、姉ちゃんの
会社すごいって聞いたからさ。
気になっちゃってww」
アキノ
「ねぇねぇ、
高級車とか乗ってるの?」
私
「…」
コウスケ
「おい!アキノ!!
お前は口挟むんじゃねぇよ!!」
父
「いやいやw家族なんだから
気にすることないだろww」
母
「そうよ。私たち、
トウ子のこと誇りに思ってるの。
教えちょうだいよ」
その言葉で、
私の中で何かが切れた。
私
「誇り?冗談じゃないわ」
父
「え?」
私
「10年以上も連絡も
しなかったくせに、
急に『誇り』だなんて…。
本当の目的は何?
もしかして…またお金?」
母
「えっ!ま、まさか!
そんなことないわよ~!やぁ~ね」
ヒロヤ
「姉ちゃん、落ち着いてよ…」
アキノ
「あーwwやっぱりね。
お金持ちなんだ〜ww」
ヒロヤ
「おい!黙ってろって!」
アキノ
「なによ!私が悪いの?
お姉さんがケチなだけじゃない!」
拳を強く握りしめながら、
言葉を選ぶ。
私
「ケチ?」
思わず苦笑いが漏れる。
私
「何がケチなのかも
分からないけど…ごめんなさいね。
あなたの期待に沿えなくて。
でも、初対面の人に対して
そういう言葉を使うのは、
あまり良くないと思うわ」