私
「ユイ、ママは頑張るからね。
二人で幸せになろう」
ユイ
「んー…」
眠そうにしている
ユイの頬をそっと撫でる。
一日の疲れも、
この瞬間には幸せに変わる。
そんな日々の中、
思わぬ出会いがあった。
会社の企画部門で働く
カナタさんだ。
同じプロジェクトで働くうちに、
自然と親しくなっていった。
カナタさんはユイのことも
可愛がってくれる。
先日の休日、公園で三人で
遊んだ時のことを思い出す。
カナタ
「トウ子さん、ユイちゃんを
抱っこしていいですか?」
私
「え?ええ、もちろん」
ユイ
「あー!」
カナタさんに抱っこされたユイが
嬉しそうに笑う姿を見て、
胸が温かくなった。
私
「ユイ、カナタさんと
仲良くなれて良かったね」
カナタ
「僕も嬉しいです。
トウ子さんとユイちゃん、
二人とも大切な人です」
その言葉に、思わずドキッと
してしまった。
まだ恋愛なんて
考えられないと思っていたのに。
でも、カナタさんの優しさに、
少しずつ心が
開いていくのを感じる。
ユイと二人で生きていく決意は
変わらない。
それでも、私たちを
愛してくれる人が現れたことで、
未来がより明るく
感じられるようになった。
まだ始まったばかりの関係。
でも、ゆっくりと、
大切に育んでいきたい。
ユイの笑顔と、カナタさんの
優しさに包まれて、
新しい家族の形を探していけたら。
そんな小さな幸せを、
こっそり夢見ている。
終わり