あれから数日が過ぎた。
マサナリからの連絡は
着信拒否し続けていたが、
痺れを切らした彼が直接家に
来てしまった。
父は無言のまま、厳しい眼差しで
マサナリを見つめた。
その沈黙が、言葉以上に重く、
マサナリに対する
怒りと失望を物語っていた。
父の静かな怒りが
場の空気を支配し、マサナリは
居心地悪そうに立ち尽くしていた。
母
「トウ子、会う?
会いたくなければ、追い返すわよ」
正直、会いたくはなかった。
でも、このままズルズルと
引きずるのも良くない。
けじめをつける時が来たんだ。
私
「ありがとう、お母さん。
会いたくはない…
でも、一度会って話してみる」
両親に了解を得て、マサナリと
二人きりで話すことにした。
リビングに入り、
向かい合って座る。
マサナリ
「トウ子、本当にごめん。
俺は…」
私
「だから、もういいって。
謝罪なんて意味のないもの、
聞きたくない」
マサナリ
「で、でも!
それじゃぁ、俺たちの関係は…」
その言葉に、強い感情が
込み上げてきたけど、深呼吸をして
自分を落ち着かせた。
私「関係?もう何もないよ。
私たちの関係は
もう終わってるんだよ。」
マサナリ「お願いだって!!
もう一度考え直してくれよ!」
私「考え直すことなんてない。
私はもう決めたの。
この子と二人で生きていくって」
マサナリ
「でも、ほ、ほら!
赤ちゃんのことも…」
私
「赤ちゃんのこと?
あなたに言われる筋合いはないと
思うんだけど」
強い口調で言い返しながらも、
冷静さを保とうと努める。