2人の優しい言葉に励まされ、
私は少しずつ、
でも全てを話すことができた。
夫の暴言、アルコール問題、
経済的な不安、そして何より
息子への影響…
話し終えると、フク弁護士が
丁寧に状況を整理してくれた。
フク
「つまり、キヌ子さんの
ケースでは主に以下の点が
問題になりそうですね」
フク弁護士は要点を
ホワイトボードに
書き出していった。
- 精神的DVの可能性
- アルコール依存の疑い
- 夫の不貞行為(浮気)
- 子どもの成長過程での影響
- 経済的自立の課題
フク
「これらの問題に対して、
一つ一つ丁寧に対応していく
必要がありますね」
イチロウ
「そうですね。
特に3番目の不貞行為は、
離婚の際の慰謝料請求の根拠に
なる可能性があります。
また、1番目の精神的DVと
合わせて考えると、
キヌ子さんの精神的苦痛の
度合いがより明確になります」
私
「はい…浮気のことは
本当に辛かったです。
夫の言動で
傷ついたことも多くて…」
フク
「お気持ち、
よく分かります。
これらの問題に対して、
法的にどのような
アプローチが可能か、具体的に
説明させていただきますね」
フク弁護士が具体的な対策を
説明してくれる中、
私は徐々に頭が
スッキリしていくのを感じた。
他人に、それもプロに話を
聞いてもらうだけでこんなにも
気持ちが
軽くなるのかと驚いた。
説明が一通り終わると、
フク弁護士が
優しく尋ねてくれた。
フク
「キヌ子さん、
今日のお話を聞いて、
どう思われましたか?」
その問いかけに、
私は迷わず答えた。