私は夫を無視して家に
上がろうとしたけれど、
夫は通せんぼしてくる。
夫
「下半身のお世話、だと!?
あいつは世話係じゃない、
俺の本命だ!」
私
「I know.」
夫
「へ?」
私
「だから知ってるってば」
夫
「なら話は早い!
とっとと出て行け」
私
「Roger!」
夫
「え?今なんて」
私
「だから出てくってば。
ソコ、通してよ。
私の荷物くらいは
持ち出させてよ」
夫の横をすり抜けて
クローゼットから
キャリーケースを持って
玄関に再び現れた私を見て
夫はポカン。
夫
「あの、っえ、準備万端?」
自分で出て行けと
言ったくせに、
驚いているって何事よ。
私
「そうだよ。
必要なものはもう既に
別の場所に移してある。
それにも
気づいてなかったんでしょ。
それだけ私に対して興味がなく
なってたってことだよね。
よーくわかった。
じゃ、
サリイちゃんとお幸せに」
二の句が継げない夫を
無視して、私は家を出る。