モラハラ

病気がわかると捨てられた私【14話】

 

元夫

「今後、お互いの病状が

進行して子どもを

持てなかったとしても、

俺はもう2度とキヌ子を

見捨てないよ」

 

などと言い出す。

 

これに対して義両親は

 

元義母

「ちょっと!!

そんな甘い考えだから

あの嫁にもいいように

利用されたんでしょうが!」

 

元義父

「男なら

もっとビシッとせんか!」

 

と反発して、内ゲバ発生。

 

私の両親がこの意味不明な

状況に耐えきれなくなり、

ついに雷を落とした。

 

「さっきから黙って

聞いていれば言いたい放題!

うちの娘はアンタたちの

オモチャじゃない!」

 

自作のオカンアートを

手当たり次第に元夫一家に

投げつける母。

 

「うちの娘はお前らのために

手術をしたんじゃない!

この、人非人どもが!」

 

ちゃぶ台返しならぬ

テーブル返しを披露する父。

 

湯呑とお茶請けが散乱する。

 

元夫一家がうちの両親を

落ち着かせようと試みるも、

全くの逆効果。

 

母はキッチンから塩を袋ごと

抱えてきたし、

父は愛用の木刀を

持ち出してきた。

 

元義母

「お、お暇した方が

いいかしら?」

 

ヲホホホホと乾いた

笑い声を出す義母。

 

私は目の前の展開に

ついて行けず、今の隅で

ボケッと両親の暴れっぷりを

見つめているしか

できなかった。