浮気

離婚を私のせいにする夫の結末…【9】

 

義実家も、私の実家からは

徒歩20分ほどの近い距離。

わざわざ嵐の中、

足を運んでくれた。

 

シゲトも、車で向かっている時、

私たちがいないかを確認しながら

進んできたが

私たちの姿はどこにもなかった。

 

と、実家に報告した。

 

その言葉は場の空気を

さらに重苦しいものにした。

 

「すみません…

俺がもっと強く止めるべきでした。

まさか、こんな事になるなんて…

 

トウ子…どこにいるんだよ…」

 

母「…どこかのお店で雨宿りとか

してくれてたらいいんだけど…

心配ね…なぜトウ子はこんな嵐の

家を出たのかしら…」

 

義母

「そうよね。心配だわ…

 

それにあなた、トウ子ちゃんと

離婚するって…どういう事?」

 

「実は、些細なことで

口論になって…それでトウ子が

実家に帰ると言い出した次第で…」

 

「些細な口喧嘩?じゃぁ、

離婚ていうのも、売り言葉に

買い言葉ってことかな?

そんな些細な口喧嘩で本当に

離婚するわけじゃないものね。」

 

夫「えっ!いや、その…

なんていうか…」

 

しどろもどろになったと

思えば大声で

 

「あぁ!!あの時俺がもっと

ちゃんと引き留めておけば!

すみません…

 

冷静になればすぐに

帰ってくると思ってたんです。

まさか、こんな…取り返しの

つかないことになるとは…」

 

悲劇のヒロイン並みに

泣き崩れるシゲトを、

ただ見ているしかない両親たち。

 

と、もう一人…。