夫
「結婚の時、俺を支えるって
宣誓したのも忘れたのか?
無責任な女だな!
実家の親が甘やかすのがいけないんだ!」
そう言って私と母ににじり寄ってくる。
今までに見せたことのない
夫の変貌ぶりに
情けないことだが、
私と母は震えあがってしまった。
父
「リンタロウ君か!?
キヌ子と母さんに何してるんだ!?」
と、ちょうど父が
外出先から帰ってきてくれた。
助かった!
キヌ子・母
「お、お父さん!」
私と母は父の頼もしい声に
安堵して気が抜けてしまい、
へたりこんだ。
父の声に、夫は
夫
「お義父さんからも
言ってやってくださいよ!
いつまで実家の娘を
やっているつもりかって!
それともお義母さんと同じで、
お義父さんもキヌ子を
甘やかすんですか!?
キヌ子が帰ってこないのは、
親の責任もあるんじゃないですか!?
少しは僕のことも考えてくださいよ」
…と、持論を展開。
父は呆れかえって聞いていたが
夫が話し終わると口を開いた。
父
「キヌ子が実家に帰って来たのは、
どう考えても君の責任だろう!
なぜ君は自分の非を認めない?」