モラハラ

いきなり態度が急変した夫。その理由とは…【3】

 

私もできるだけ家のことは

一生懸命に

やるようにしていたけれど、

身重の体では限界がある。

 

とうとう、切迫流産の

危険があると

病院から告げられてしまった。

 

双子の妊娠は胎児1人の場合と

比べて、ただでさえ

流産・早産の危険が高いらしい。

 

大事を取って休むことを医者に

きつく言い渡されてしまった。

 

そのため、両親とも相談をして

里帰りを決めた。

 

夫は、

 

「里帰りはしかたない。

だけど、サボりを覚えて

帰って来るなよ。

 

帰ってきたら、掃除も洗濯も、

料理もこれまでと同じに

きちんとしてもらうからな!」

 

という、

思いやりの欠片のないことを

言って私を送り出した。

 

送り出した、というよりも

放り出したという方が

適切な態度だった。

 

実家では父母が全面的に

協力してくれたので、

順調にマタニティライフを

送ることができた。

 

そのうち、医者からも

「もう大丈夫」

と言われるほど、状態も安定した。

 

いくら実家とはいえ、

引き籠り状態では

精神的に良くない。

 

そう思って、私は近所の

公園にちょくちょく散歩に

行くようになった。

子供の頃はここで

駆け回って遊んでいたっけ…。

 

懐かしい思い出に浸っていると、

背後から声を掛けられた。

 

マサト

「もしかして…トウ子?」