ミチルさんは
教師の収入だけでは足りずに
サラ金にまで
手を出してしまったとのことだった。
弟の家は私の実家からそこそこ近く
父や母が子育てのサポートに
入ることが可能。
状況を鑑みて、弟の方が
親権者としてふさわしいと判断され、
ミナト君は弟の手元で
育てられることになったそう。
弟
「いやあ、姉ちゃんが
暴露してくれて助かったよ。
俺、教師なんてやってるのに
人を見る目がないんだなぁ」
と弟は肩の力を落としていた。
弟はシングルファザーになり、
父や母にも協力をしてもらいながら、
育児と仕事の両立をさせようと
奮闘している。
実のところ、
ミナト君がミチルさんの手元に
行ってしまった場合、
両親の興味の対象が
私の結婚と出産に向きそうで
ビクビクしていた。
弟に親権が渡ったおかげで、
両親は今もミナト君に夢中だ。
そんなわけで、私の甥っ子のミナト君は、
相変わらず私の救世主なのである。
今は好きなときに好きなだけ会えるし、
抱っこもほっぺプニプニもタダでできる。
私はお金だけはそこそこ稼いでいるから、
季節のイベントや誕生日に合わせて
大量のプレゼントを贈っては、
両親と弟に呆れられている。
終わり