私
「それにアオイだって、
あなたのことを心配しているのよ?
娘の手取りの半分も
援助してもらわないほど
医療費がかかるなら、
一緒に対策を考えましょうって
私は言っているの」
あくまでここは
冷静にならなければ。
私は落ち着いた口調で続けた。
しかし夫は、
夫
「うるさい!お前たちに
教える義理はない!」
と言って、さっさと
寝室に戻ってしまったのだ。
そもそも、メンタル系の
クリニックにそんなに頻繁に
通うものなのだろうか。
夫の言う通りなら、薬の
出し過ぎではないだろうか。
だいたい、私は夫が家で、
処方薬を服用している姿を
見たことがない。
例え私が出勤した後や
お風呂に入っている隙に
飲んでいるにしても、何週間も
全く気付かせないように
服用しているなんて考えられない。
なぜなら、薬のゴミすら
見たことがないからだ。
ああ、これは絶対に医療費に
使ったんじゃないなと私は思った。
絶対に疚しいことを
しているのだろう。
そうでなければ、このところ頻繁に
させているお酒や煙草のニオイの
説明がつかない。
私は主人の素行を
調べるべく調査をした。
とはいっても、
興信所に依頼する余裕なんてない。
自分でやるのだ。