浮気

優しいマイホームパパの裏の顔… 【6話】

 

半ばパニックになって焦る私をよそに

ユリエは、

 

 

ユリエ

「ねえ!別れてよ!ねぇねえ!!」

 

 

と、鬼気迫る勢いで詰め寄ってくる。

冷静になった私は、

スマホの撮影機能を

ユリエにバレないように起動させた。

 

 

「あの、もしかして…私の夫と

お付き合いされているんですか?」

 

 

と、誘導尋問を仕掛けてみた。

 

 

ユリエ

「そうよ!
 
もう5年にもなるのに、トウマったら

子供がいるからって別れてくれないの。

レン、レンって

そればっかり言い訳にするの。
 
フフフ…。
 
あなたの名前なんて
 
一度も出てこないのにねぇ?」

 

 

と、勝ち誇ってベラベラ喋る。

 

 

ユリエ

「子供がいなきゃ、あなたなんて

トウマを繋ぎ留められないのよ。
 
夫に愛されないって、

どんな気持ちなのかしらぁ?」

 

 

嫌ぁな笑い方をしてくる。

この女、危険だ。

何より息子に矛先が向きかねない。

穏便にお引き取り願うべく

 

 

「そうでしたか。
 
なにぶん私一人では即答できません。
 
夫が帰って来ましたら、

必ず話し合いますから」

 

 

と、ユリエをなだめて帰ってもらった。