浮気

10年間私達を騙し続けた夫を無視し続けた結果 【7話】

 

私は離婚の意思を固めていたため、

書類作成もお願いした。

その頃から私と娘は、

夫に対して少しずつ接触を減らす…

というか、無視をすることが

多くなっていった。

別にわざとじゃない。

ただ、調査のためとはいえ、

普段通りに振舞わなくては

いけないのが重圧。

そうでもしないと

自分たちの心を

守れなかったのだ。

夫はといえば、

残業といって私たちが就寝後に

用意しておいた夕食を

食べることもあれば…

外食で済ますことも、

定時帰宅で

一緒に食卓を囲むこともあった。

一緒に食卓を囲むときが

私と娘にとって一番辛く、

どうしても返答が淡白になる。

【うん】とか【そう】とか

【へぇ】といった

生返事ばかりになっていった。

【残業で遅くなるが

夕飯を用意してくれ】

と頼まれたある日、

娘と二人で楽しく

夕食を取っていたところ…

ふいに玄関が開いて

夫の声がした。

 

 

「ただいま~!
 
思ったより早く帰れたよ。
 
もしかして一緒に
 
夕飯を食べられるかな~」