義妹に我慢の限界

毎週泊まりに来る義妹に我慢の限界がきた… 【1話】

 

私はキヌ子。

28歳の時に

5つ年上である夫と結婚をした。

夫との出会いは

共通の友人による紹介である。

第一印象はとても雰囲気がよく

優しそうな人。

実際に話をしてからも

その印象は変わることはなかった。

そしてその疑問は

何度目かの食事で解決した。

なぜ今まで結婚しなかったのか

不思議なくらいで、

騙されているのではと錯覚するほど

夫は優しかった。

 

「俺たち両親を早くに亡くしているんだ」

 

「俺たちって?」

 

「妹が一人いる。
 
その妹に何不自由なく
 
暮らしていけるようにしたくてさ。
 
そんなことしていたら
 
婚期を逃してしまって」

 

【格好悪いよな】

苦笑いする夫だったが、

私にはそれがとても格好よく見えた。

自分よりも妹のことを優先して、

妹の幸せを見届けてから

自分は結婚しようと思っていたらしい。